「アルツハイマー病の診断と治療をめぐる最近の話題」
今年の初めですから、もうずいぶん前のことですが、1月12日(土曜日)に経団連会館で「同志社大学東京フォーラム2008」が開催されました。そのプログラムの中で、今年度から開設される同志社大学生命医科学部の教授に就任される井原康夫先生が「アルツハイマー病の診断と治療をめぐる最近の話題」と題して講演をなさいました。
派原先生は、東京大学の第13代脳研究施設長も務められた日本のアルツハイマー研究の第一人者で、僕は(すごい人が同志社に来はるんやなあ)という感想を持ちながら、先生のご講演を聞きました。
(以下はそのご講演の内容ですが、医学に知識のない僕がまとめるのですから、聞き違いや理解の間違いが含まれているかも知れません。文責はあくまで僕にあります。)
アルツハイマー病の原因については、次のような「アミロイド仮説」が多数説となっているそうです。
すなわち、脳にアミロイド・Aβができて、そのAβの90%は「Aβ40」(残基の数が40)という、脳には害の無い物質なのですが、残りの10%を構成する「Aβ42」(残基の数が42)が極めて凝集しやすく、これが脳に沈着して老人斑をつくる。この老人斑がやがて神経原線維変化を起こす。これを「タウ」というけれども、この「タウ」が生じると、神経細胞が脱落して、やがて軽度の認知障害を起こし、最終的には認知障害をとなる。
これは誰にでも起こりうる疾患であって、当然、人によって違いがありますが、だいたい「Aβ42」によって老人斑が脳にでき始めるのが50代から。それが「タウ」となるのが60代後半から。そうして、軽度の認知症になるのが70代はじめで、臨床症状として捉えられるのが70代後半。80代になると正式に認知症(アルツハイマー病)と認定されるのが、一つのパターンだそうです。
昔は、人間も70代、80代と長生きせず、、「タウ」になっても、認知症と認定される前に亡くなっていたからアルツハイマー病患者も多くは無かったけれども、長生きをする結果、患者数が増えてきたということです。
これは大変怖いことであって、僕だって認知症になる可能性があるわけで、なんとか予防法とか治療法が生まれてこないかと思うのですが、実際、最近、その研究が進んでいるそうです。
その治療法の例としては、関節リューマチ患者にはアルツハイマー病の発症率が有意に低いことから、イブプロフェンなど、消炎鎮痛剤、特に非ステロイド性消炎剤がアルツハイマー病の脳皮質の炎症を抑制するのではないか、ということでその面の研究が行われているようです。
また、アルツハイマー病を早期に診断する研究も進んでいるようです。
ただ、この講演を聴いた後で、アミロイドができていないのにアルツハイマーになっている(?)人の症例もあるような新聞報道もありましたので、アミロイド仮説以外にも原因があるかも知れません。
個人の予防法ですが、インド人にはアメリカ人にくらべてアルツハイマーの発症率が5分の1であることから、どうも日常食であるカレーに含まれるターメリック(ウコン)がそれに有効である可能性があるようです。
それ以来、僕はできるだけカレーを食べようと心がけていますが、家人は、僕の話を理解してくれず、同じご飯にかけるならシチューが好き、とのことで、なかなかカレーが出てきません。カレーが食べたいなあ。
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