クロアチアの詩人大使
日本ペンクラブの9月の例会では、クロアチア大使のドラゴ・シュタンブク閣下がご自身の詩を朗読されました。
閣下は、クロアチアペンクラブのメンバーで、既に30冊以上の詩をお書きになっておられます。
当日は、各国の大使ご夫婦もお越しになり、東京會舘がさしずめ大使館のような異文化交流の舞台のようになりました。
感銘を受けたのが、シュタンブク閣下の詩の内容です。隣人愛に溢れた大変素晴らしい詩でした。
下に日本語訳を一部引用いたします。
ベンガルの美しき女
ベンガルの美しき人よ、
通りすがりの旅人に饗する
一杯の紅茶のために
あなたがその乳房から乳を搾ったとき
哀しみが私を押し潰した。
帰国すれば皆が、私に尋ねるにちがいない
人の乳が入った紅茶とはどんな味かと。
私は答えるだろう。
それは 何ものにも
たとえがたい、と。
(略)
水田に流れ込んだ血、
紅茶に注がれた人の乳、
天国の魂。
非常に人格と教養の深い方が大使を務めておられることに、僕はクロアチアという国の高い文化を伺い知りました。
祖国の内戦のために帰国できずに日本を長く活動の舞台とされておられるユーゴスラビアの国民的歌手・ヤドランカ・ストヤコビッチさんの歌も心に染みました。
振る舞っていただいたクロアチアのワインもふくよかによく熟れていて大変美味くいただきました。
民間の文化交流というよりも、それぞれの国の文化を背負った同じ人間どうしの心と心の交流の場に巡り合わせて、僕は大変しあわせな気持ちがしました。
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