先日、BS2で「若大将」シリーズ数編が放映されていました。僕も以前から、加山雄三さんの映画「若大将」シリーズのことや、そこに田中邦衛さんが「青大将」として登場することは知っていましたが、映画自体は観たことがなかったので、とりあえず、ハイブリッドDVDレコーダーに溜めていました。
そのうちの「ハワイの若大将」を観たら、歌あり、恋あり、笑いあり、ハラハラドキドキあり、という娯楽映画の要素を全部盛り込んだ傑作で、存分に楽しめました。
この映画の公開は1963年。44年も前の映画ですが、今観ても新鮮です。エルビス・プレスリーの「ブルーハワイ」の公開が61年ですから、映画も加山さんの扮する「若大将」の劇中歌も、完全にエルビスの「ブルーハワイ」の影響を受けて、ノリに乗ってます。
若大将は老舗すき焼き屋「田能久」の息子だから「若大将」、これが、頼まれたら嫌といえない、まさに「気は優しくて力持ち」の江戸っ子です。
若大将の悪友で恋のライバル「青大将」の田中さんは、毒は無いけどネチっこい、その名のとおりのヘビのような役にピッタリハマッテます。
青大将とは対照的な、完璧な悪玉として「赤まむし」も登場したのには驚きました。
マドンナ役の星由里子も目の覚めるような美人で、すっかりファンになりました。
この映画が公開された1963年は、昭和でいえば、昭和38年。翌年に東京オリンピックが開催されますから、映画にもオリンピックの話が出てきます。
それ以前に、日本が先進国になった年は、池田首相が登場して所得倍増計画を始めた1960年という説があります。
一方、東京タワーが出来たのは、1958年、すなわち昭和33年。
だから、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が描く昭和30年代前半は、日本が途上国の時代であって、映画のとおり、ノスタルジックな時代です。
だけど、映画「若大将」が描く時代は、昭和30年代後半で、これは「ALWAYS]の時代ではなく、高度成長下で大変活気のある元気な時代、日本人が脳天気な時代だったわけです。
日本の同時代史を人の一生にたとえれば、敗戦が誕生、戦後復興から1960年代までが少年期、1960年代後半から1973年の第1次オイルショックまでの高度成長期が青年期、73年からバブル経済時代までの92,3年までが壮年期、「失われた10年」以降は老年期ということができるでしょう。
ちなみに、老年の後の「再生」は、僕たちの努力にかかっているわけですけど、今の政治をみていると、どちらかというと、お役所は、僕たちに何でもかんでも負担を転嫁させて、自分だけが生き残ろうとしていらっしゃるように思いますねえ。その責任転嫁の最悪の抗弁が「自己責任」。挙げ句の先は、「一将功成りて万骨枯る」、偉い政治家先生やお役人だけが残って「死に体」としての日本しか残らなくなるんじゃありませんかねえ。
その話はまあ、とりあえず置いておくとして、「若大将」は現代日本の青年期を見事に描いた映画として、僕たちに元気をくれる映画としてお奨めです。
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